理系のキャリアを再考しつつ、色々と考える日記

少し変わったキャリアを歩んでしまった人が日々思うことをつらつらと書くblogです。

保険数学

数学が仕事になることを知らない人は案外いる。数学、物理はお金にならない...と私も高校の頃、教わったし聞いた。
しかし、これは全く古すぎる考えで、いま数学、物理はものすごくお金になる。なぜならば、金融専門職=数学のセミエキスパートだからだ。
アクチュアリークオンツ、給与の高い職種だ。30歳までに必ず1000万貰える職種で、25歳あたりでの到達も本当に可能。
個人的な意見を言わせて貰うと、アクチュアリーの方がお堅い。資格試験があるからだ。ただ、難関。私は実は農学部卒業なのに、わけあってアクチュアリー科目の勉強をしていた。恐ろしいほど、参考書がない。生保数理を例にとると、アクチュアリー協会から購入する教科書、過去問、4年くらい前に出たアクサ生命の人が書いた本、あと名前を忘れたけど一冊の3冊くらいしか本がない!!
で、この本が実務に役立つかというと、あんまし役にたたない。というのも、基本的な記号は教科書通りだが、会社固有の記号が沢山あるのである。。さらに、会社によって読み方すら違う!すごくニッチな世界なのだ、なのである記号を何と読むか聞いてみれば、どの会社にお勤めだったかわかったりもする。。
ついでに言うと、資格試験講座もほとんどない笑 あるのはあるのだが、情報がアクチュアリー協会に所属してないと情報は絶対に入ってこないし、個人で払うような額ではない。よって、実務で関わっている人以外には無縁なのである。
さらに言うと、教科書に載っている保険自体が、ひと昔前のものでもちろん最新の算式など記載されていない。したがって、資格をとっても、独学で勉強をしても即戦力にはなれない。
それでも、アクチュアリーをお勧めする。クオンツアクチュアリー両者共に統計学が基礎となるが、金融工学は株価=将来予測は不可能、(生保)保険数学は死亡率=ある程度自然法則に近いと扱う対象が
保険数学の方が自然科学に近い。よって、あー予測あたんねーやってらんねーとなる可能性は低い。
しかし、扱う対象は保険数学の方が自然科学に近いのではあるが、扱う数学は金融工学の方が自然科学に近い。というより、導出された公式なんてそのままんま。なんか不思議ではあるが、そうなのである。
この理由としては、保険数学が何百年も前から存在していたので独自の体系や記号を導入していったが、金融工学は案外ここ数十年の学問としてはぱっとでなのでまだ自然科学の手法をスライドさせた手法というか解き方が多いからだと考えている。
なかなかアクチュアリークオンツは理系としては興味深い分野であると思う。そして、案外高等数学がなくとも理解が可能な分野でもある、
計算式は四則演算。偏微分方程式なんかではない。(あるといえば偏微分方程式なのだが…)
これは当たり前である。お金を偏微分方程式で計算するわけではないし、簡単にしないと認可とれない‼︎ さらに、セールスの人、トレーダー、ITエンジニアも素早く計算できてわかりやすい、実務的な式でないと全く意味がない。。仮に高等数学使ってるようなレベルのものは大学の仕事であって、実務家の仕事ではない。実務家は論文を読んで、実務に活かせるか考えるのである。
なので、数学マニアより、数式を簡単にできる人、噛み砕いて理解、説明できる人の方が向いている(と某人に聞いた)
あ、ただ大学一年生レベルの数学力はいるかと...